突然腰が痛くなって動けなくなってから、その痛みをありのまま感じていると、とめどなく涙が流れてきました。最初の2、3ヶ月は起きている時間の半分くらいはひたすら泣き続けていました。このあたりのことも私の本
『「私」という夢から覚めて、わたしを生きる―非二元・悟りと癒やしをめぐるストーリー』の中で書いてるので、本に書けなかったエピソードと、その後感じたことをいくつか書いてみます。
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ひたすら泣き続けた2、3ヶ月がすぎても、毎日のように何回かは涙の発作のようなことが起こりました。それは大抵、腰を含めた身体全体がしんどくなってきて、起きているのがつらいな、と感じてきて、横になったときです。身体の緊張が緩んでほっと一息ついたとき、溢れるように涙が出てきました。
私は若い頃から身体もガチガチで、それまでにも身体をほぐすための体操やストレッチなどをやってみようと思ったことががあるのですが、だいたい三日坊主で終わっていました。それが、泣けば泣くほど身体の深い部分が緩んできて、物理的にも可動域が広がってくるような感じがしました。
その頃からやっとストレッチなどを真剣に継続してやるようになりました。やったぶんだけの効果が初めて感じられるようになったからです。
ストレッチをしているときに、身体の深い部分で「ポキッ」という感じの音がして深い部分が緩んだ瞬間に涙がどっと溢れて来る、ということがよくありました。
感情は身体の緊張の中に閉じ込められている、ということはよくお話していたのですが、これほどまでにはっきりと感じられたのは初めてでした。
逆に言えば、感情を解放しないかぎり、どれだけ外側から身体を緩めようとしても難しいのだな、ということも痛感しました。
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私の父はいつも咳をしていました。子供の頃、父の咳が聞こえてくると、なんとも言えない重苦しい気分になったことを思い出します。
私も癒しと目覚めのプロセスの中で、周期的に咳が止まらなくなる時期がありました。また、これはほとんど毎日だったような気がするのですが、朝トイレでう○ちをしていると、いきむのと同時に咳が出る、ということがよくありました。
今回、激しく嗚咽するように泣いていると、そのまま咳をするような感覚になったり、また涙が出てきたり、ということがよくありました。
ブレスワークをすると、激しく咳き込むことがよくあります。また、ブレスワークのあと、しばらく咳がとまらなくなることもあります。咳というのは身体が無意識に感情を吐き出そうとしている反応なのだな、と感じていたのですが、今回の体験を通して、そのことが実感としてよくわかりました。
父は本当はいつも泣きたかったのだと思います。それは私も同じでした。父はそれを咳という形で表現していたし、私はそれがおねしょだったのです。私も自分の泣きたい気持ちを認められていなかったので、父の咳を聞くのがとても辛かったのだと思います。
咳がとまらないときは、意識的に咳をしてみるといいと思います。何かを吐き出すようなつもりでわざと激しく咳き込んでみるのです。その奥にあるであろう悲しみや寂しさにすぐには触れることはできないかもしれませんが、感情のエネルギーを意識的に解放していくことで、なんらかの変化が起こることと思います。
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この涙の発作は、今でもときどき起こります。しばらく起こらないときもあったり、内面が動く感じがするときには数日間連続して起こるときもあります。その兆候は、なんとなく身体がだるくなってきたり、なんとなく微妙な不安感のような、落ち着かないような感覚です。
以前はこういった感覚をずっーと無視し続けていたのだな、と思います。忙がしさに逃げたり、目覚めた自分というアイデンティティに逃げたりすることで、無意識深くに閉じ込めていた悲しみや寂しさからの大切なメッセージだった身体のだるさや不安感を感じないように頑張っていたわけです。
泣きたいときに十分泣けば、そのたびに、昔の自分の感覚からは想像もできないくらい、心は静かになり、身体も楽になってきます。このエネルギーを押さえ込んだままでいたら、心身の病気になるのも当然のような気がします。
でも、もし私が病気で入院しているときに、今家でいつもやっているように突然泣き出したら、精神的におかしくなったと思われて、薬を投与されるだろうな、と思うと、なんとも言えない気持ちになります。本当はそんなプロセスを十分に体験しつくして通過していくことが一番必要なのに。
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セラピーを受けて下さる方の中には、毎日泣きたくなるのだけれど、どうしたらいいのだろう、自分はおかしくなったのではないだろうか、と心配する方もおられます。
でも、それは心配いりません。もうこれ以上抑えておくことができなくなってきたので、自然と溢れ出しているのです。状況が許すときは、泣きたいだけ泣いてみてください。十分に泣けば、自然と次のステップがみえてきます。
ただ、それは数日や数週間で終わるものではないかもしれません。それまで数十年間の人生で抑えこんできたエネルギーをある程度解放していくには、数年レベルで時間がかかります。
また、あまりにも抑えているエネルギーが大きい場合は、いきなりそのすべてに向き合うのは難しいですから、それを受け止める準備ができた分から少しずつ向き合っていく必要があります。
その準備というのは、まず自我の力、それを受け止める私の包容力です。でも、自我の力には限度があります。もっとも深い痛みは自我(分離した私、小さな私)の力だけでは受け止めきれません。
そのとき、非二元的な認識、全体性への気づき、すべては本当は空っぽなのだ、という気づきが大切になります。どんな深い痛みすら、本当は私の痛みではないのだ、その痛みすらスピリットの表現、光そのものなのだ、という気づき。
そのことが見えてくると、心の痛み、というものも単なるストーリーにすぎないことがわかります。それをわかりながら、痛みを癒すというストーリーを演じていくわけです。
続きます。
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3月4日(日)は半年ぶりの東京1dayリトリートです。癒しと目覚めの全体像を、お話と沈黙の共鳴、いくつかのエクササイズなどを通してお伝えします。
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癒しと目覚めのお話会 東京1dayリトリート-----
しばらくお休みしていたオンラインのお話会をZoomお話会として2月28日(水)から再開します。私の本やこのブログに興味をお持ちの方の気軽な交流の場になればいいなと思っています。詳細は下記のリンクから。
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癒しと目覚めのお話会on Zoom【Zoomお話会】
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【スペースまほろば】からのお知らせ■癒しと目覚めのお話会
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東京1dayリトリート 3月4日(日)10:20〜16:50
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新大阪お話会 3月25日(日)13:15〜16:15
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皆生温泉リトリート 6月22日(金)〜24日(日)
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境港お話会 次回は4月開催予定です
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Zoomお話会 2月28日(水)20:00〜21:45
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