どうも私は、文章を書いたり話をしたりするときに「癒し」という言葉を「目覚め」「悟り」といった言葉と並列にして、同じ意味として使っていることが多いことに気づきました。
「癒し」とか「ヒーリング」といった言葉はいつの頃からか流行語のように頻繁に使われるようになった気がするのですが、そもそもどういう意味なのでしょうか。
「癒し」という言葉の一般的なイメージは次のような言葉で表現できる感覚ではないでしょうか。
リラックスする
気持ちがよくなる
ほっとする
もう少し心理学的な知識を持っていると、
子どもの頃に体験した心の傷を癒す
というような感じをイメージする場合もあるかもしれませんね。
もちろん、それらは「癒し」の大切な要素なのですが、本来「癒し」という言葉は、上記のイメージをすべて含んだ上で、もっと深い意味を持っています。
heal(癒す)という言葉はwhole(全体)という言葉と語源が同じです。
私たちの世界は一見すると個別のものがたくさん集まることで世界全体を構成しているように見えていますが、実は存在するすべてのものは、その根っこの部分では一つの全体につながっています。その「たった一つの大いなる存在」がいろんな形で表現されているだけなのです。そのことが実感されてくると、何が起こっても大丈夫なんだ、という安心感が生まれてきます。
heal(癒す)という言葉のもっとも深い意味はwhole(全体)とつながるという意味なのです。
いやいや、そういう表現をすると、今はつながっていないけれども、瞑想したり、セラピーを受けたりすればいつかはつながる、という印象になってしまいますね。
どうしても、言葉の上ではそういう言い方になってしまいがちですが、実際はそうではなくて、私たち人間一人一人も含めて、存在するすべてのものはもともと全体の一部であり、そこから切り離されることはありえないのです。
ですから、「癒し」というのは、何かの拍子に自分が全体とつながっていることを忘れてしまっている状態から、それを思い出すこと、と言えるでしょう。何かを変える必要があるわけではなくて、ただ思い出すだけ、見方を変えるだけ、という感覚に近いです。「ありのままでいい」という言葉はここから来ています。
そして、不思議なことに、一度でもそのことをはっきりと思い出す体験をすると、一時的にはまたそれを忘れてしまうこともあるのですが、それを忘れさせてしまう内的、心理的な条件付けや抵抗(緊張)が自然とゆるみ始め、解放されていくプロセスが起こり始めるのです。
そのときに大切なことは、起こることに出来るだけ抵抗しないようにすることです。
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